アイデアが浮かんだ瞬間、私たちは何をするでしょうか。スマホを取り出し、ロックを解除し、アプリを探して起動する。あるいは、お気に入りのモレスキンを開き、空白のページを探し、ペンケースからペンを取り出す。

朝からカレーパンを食べたい。しかし、そのためのコストは高すぎます。パン生地を作り、カレーを包み、大量の油で揚げる。あるいは、コンビニへ買いに走るか。

ハンバーグにチーズを乗せたい。そう思ったとき、私たちはスライスチーズを乗せて、フタをして、蒸し焼きにする必要がありました。なぜなら、チーズは熱を与えないと「とろけない」からです。

たまごっち以来、私たちは数え切れないほどのデジタルペットを育ててきました。しかし、それらは常に液晶画面という冷たいガラスの向こう側の存在でした。

冷奴やサラダに醤油をかける。美味しいけれど、時間が経つと食材から水が出て、味が薄まり、食感がシナシナになってしまう。これは、調味料が「液体」である以上、避けられない物理的な制約でした。
外出先でスマホの充電が切れそうになる。カバンからモバイルバッテリーを取り出す。しかし、肝心のケーブルがない。この絶望的な状況を、私たちは何度繰り返してきたでしょうか。

インスタント食品には、妥協がつきものでした。「早いけど、味はそこそこ」 「便利だけど、野菜はペラペラ」 私たちは時間を買う代償として、食のクオリティ(解像度)を下げてきました。

日本の夏は、もはや災害レベルです。ハンディファンで熱風を浴びても意味がない。スーツを着て外回りをしなければならないビジネスパーソンにとって、発汗は避けられないバグでした。

集中して作業をしているとき、ふと手元のコップを見る。そこには、いつの間にか小さなホコリが浮いていることがあります。「見なかったことにして飲む」か「捨てて入れ直す」か。

朝、リンゴを一つ食べたいだけなのに。夜、少しだけチーズやサラミをつまみたいだけなのに。私たちはそのたびに、重たい「まな板」を取り出し、食材を切り、わざわざ「お皿」に移し替えています。

「テプラ」は便利だ。それは誰もが知っています。しかし、これまでは同時に「隠したいもの」でもありました。無骨なキーボード、小さな液晶画面、そして事務的なグレーのボディ。

PCで作業をしながら参考書を見る。キッチンで料理をしながらレシピ本を見る。その時、最大の敵となるのが「本の弾力」です。手を離した瞬間にバサッと閉じてしまうあの現象。