執筆: Jin Fujisaki / 公開: 2026-02-17
かつてボイスレコーダーといえば、相手に威圧感を与える無骨な機械でした。 しかし、この「Plaud NotePin S」は違います。 指先ほどのサイズ、マットな質感、そして洗練された楕円形のデザイン。 ジャケットのラペルやシャツの胸元にマグネットで装着しても、まるでブローチや社章のように馴染みます。
「録音させていただきます」とスマホを取り出す手間は不要です。 デバイスを軽くタップするだけ。 相手に気付かれないほど自然に、しかし確実に、その場の全ての音声を拾い始めます。 会議室はもちろん、立ち話や会食の席でも、「あの時なんて言ったっけ?」という記憶の喪失を防ぐ、最強の保険となります。
| 「えーと」は消える。人間より賢い議事録作成

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録音するだけなら、スマホのアプリでもできます。 このデバイスの真価は、クラウド連携による「超・整文機能」にあります。 最新のLLM(大規模言語モデル)が、録音データから「あー」「えーと」といったフィラー(無駄な言葉)を完璧に削除。 さらに、話者分離機能(ダイアライゼーション)が、「誰が」「何を」発言したかを正確に色分けしてくれます。
出来上がるのは、単なる文字起こしではありません。 「TODOリスト」「決定事項」「ネクストアクション」が構造化された、完璧な議事録です。 1時間の会議が、たった3分の読むテキストに圧縮される。 この「時間圧縮効果」こそが、月額サブスクリプションを払ってでも使い続ける理由です。
| 会話が終わる前に「まとめ」が届く。リアルタイムの衝撃
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旧モデルからの最大の進化点は、通信速度と処理能力(S=Speed)です。 これまでは録音終了後にアップロードと解析の待ち時間がありましたが、「NotePin S」はWi-Fi 7または5G経由でリアルタイムに近い処理を行います。
「お疲れ様でした」と会議室を出て、エレベーターを待っている間に、スマホに通知が来ます。 『会議の要約が完了しました』。 そのスピード感たるや、専属の秘書が隣で猛スピードでタイピングしているかのよう。 記憶が新鮮なうちに内容を確認し、その場でチームに共有できる。 ビジネスのスピード感が劇的に変わります。
| 「ここだけの話」を守る。ジェスチャーでの一時停止

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常に録音できるデバイスには、プライバシーの懸念がつきまといます。 しかし、Plaudはその点も考慮しています。 本体をダブルタップ、あるいは特定のジェスチャー(指で触れる)をするだけで、即座に録音を一時停止(ミュート)できます。
「ここだけの話ですが(オフレコ)」と言われた瞬間、スマートに録音を切る。 その仕草すらも、相手への信頼を示すマナーになります。 また、録音中は極小のLEDが淡く点灯し、「動いていること」を周囲に知らせる設計(トラスト・ライト)になっており、隠し撮り用のスパイ道具ではないことを主張しています。
| まとめ:2万円で買う「忘れる権利」

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価格は約2万5000円。 決して安くはありませんが、これで「メモを取る」という作業から脳を開放できるなら安いものです。
必死にノートを取るのをやめて、相手の目を見て話す。 細かい数字や約束事は、襟元のピンに任せる。 Plaud NotePin Sは、あなたが「考えること」に集中するための、外部記憶装置なのです。 もう、大事なことを忘れる恐怖に怯える必要はありません。



