執筆: Jin Fujisaki / 公開: 2026-02-19
Segwayといえば「近未来的なロボット」のイメージですが、2026年の新作「Muxi」は一味違います。 くすんだ「ダスティ・セージ」や「オリーブ・ラッシュ」のアースカラーを纏い、どこか懐かしいステップスルー(またぎやすい)形状のフレームを採用しています。
ガレージに置くだけで絵になるレトロな外観ですが、中身は最新鋭。 750Wのダイレクトドライブ・ハブモーターを搭載し、ペダルを軽く踏むだけで、背中を押されるようなトルク(80Nm)が身体を前に運びます。 「ただの移動」を「散歩」に変える。 その親しみやすいデザインは、カフェの前に停めても違和感がなく、ガジェットというよりはファッションの一部として機能します。
| 「ショートテール」の魔法。これ一台で送り迎えもOK

image motorcycle
このバイクの最大の特徴は、一般的な自転車より少しだけ後ろが長い「ショートテール」設計です。 この絶妙なスペースが、無限の拡張性を生み出します。 オプションの「パッセンジャーキット(約200ドル)」を装着すれば、耐荷重120kgのリアシートが出現。
子供の送り迎えはもちろん、パートナーとの二人乗りデート(※地域の交通法規に準拠)も余裕でこなします。 全長は普通の自転車と変わらないため、駐輪場で邪魔になることもありません。 「カーゴバイクはデカすぎて置けない」という日本の住宅事情に、これ以上ないほどフィットするサイズ感です。 標準装備の「折りたたみ式カップホルダー」にコーヒーを挿して、海沿いを流す。そんな休日が手に入ります。
| 雨の日でも転ばない。「TCS」がタイヤを監視
image mobiManiak
Segwayのロボット制御技術は、安全面に全振りされています。 Muxiには、二輪車としては珍しい「トラクション・コントロール・システム(TCS)」が標準装備されています。
濡れたマンホール、砂の浮いたアスファルト、落ち葉の絨毯。 スリップしそうな路面をセンサーが検知すると、ミリ秒単位でモーターの出力を調整し、タイヤの空転を防ぎます。 さらに「ヒルスタート・アシスト」により、重い荷物を積んだ坂道発進でもふらつきません。 「自転車で転ぶ」という恐怖をテクノロジーで排除した、初心者や高齢者にも優しい設計です。
| スマホが鍵になる。盗まれない安心感
image Segway
物理的な鍵を持ち歩く必要はありません。 「Segway-Ninebotアプリ」を入れたスマホを持って近づくだけで自動解錠、離れればオートロック(Proximity Lock)。 もし盗難の被害に遭っても、「Lost Mode」を発動すればGPSで追跡でき、モーターをロックして走行不能に追い込めます。
バッテリー容量は716Whと大容量で、最大航続距離は約128km(80マイル)。 1回の充電で、東京の端から端まで往復できるスタミナを持っています。 OTA(無線)アップデートで機能が進化していくのも、現代のモビリティならではの楽しみです。
| まとめ:1700ドルで手に入る「行動範囲」の拡張
image Gadget Flow
価格は約1,699ドル(日本円で約25万円前後)。 安くはありませんが、維持費のかかる原付やセカンドカーの代わりになると考えれば、極めて合理的です。
Segway Muxiは、ただの電動アシスト自転車ではありません。 荷物も、人も、そして「遊び心」も運べる、現代の万能ロバです。 ヘルメットを被って、バックパックを放り込んで、どこまでも行ける。 この自由な感覚こそが、Segwayが2026年に提案する「Simply Moving」の答えなのです。


