執筆: Jin Fujisaki / 公開: 2026-02-02
「フリック入力は速い。でも、味気ない」 「長文を打つと、誤字脱字でイライラする」
もしあなたが、かつてBlackBerryでメールを捌きまくっていた世代なら、あるいはガラスの板を叩く感触に飽き飽きしているなら、この黄色いケースは救世主になるかもしれません。
今回ご紹介するのは、iPhone専用の物理キーボード搭載ケース「Clicks(クリックス)」です。
開発したのは、著名なテック系YouTuberである「MrMobile」ことマイケル・フィッシャー氏ら。 彼らの「物理キーへの愛」が暴走し、結晶化したこのプロダクト。装着するとiPhoneが異様に長くなるという代償と引き換えに、極上の打鍵感と効率性を我々に与えてくれます。
- | Bluetooth不要、直結だからこそのレスポンス
- | 「バーチャルキーボードが消える」というメリット
- | ショートカットキーでiPhoneをPCのように操る
- | 長くなっても構わない、入力ジャンキーへ
- | まとめ:これは時代に逆行する進化だ
- | 関連情報
| Bluetooth不要、直結だからこそのレスポンス
image ケータイWatch
Clicksは、ただの「キーボード付きケース」ではありません。ガジェットオタクが作った、ガジェットオタクのためのツールです。
最大の特徴は、Bluetooth接続ではなく、iPhoneの端子(LightningまたはUSB-C)に直接プラグインする仕組みであること。 そのため、ペアリングの手間もなければ、充電の必要もありません(iPhone本体のバッテリーで駆動しますが、消費電力は微々たるものです)。ラグもゼロ。
ケース下部に鎮座する丸みを帯びたキーたちは、かつてのBlackBerryを彷彿とさせる絶妙なクリック感を持っています。 「ポチ、ポチ、ポチ」という小気味よい感触。これだけで、メールの返信が面倒な作業からエンターテインメントに変わります。
| 「バーチャルキーボードが消える」というメリット

image MdN Design
物理キーボードを使う最大のメリット。それは「画面の広さ」です。
普段、私たちがInstagramのキャプションを書いたり、長文のメールを打ったりする時、画面の下半分はバーチャルキーボードに占拠されています。 しかしClicksを使えば、そのキーボードが出現しません。
画面の端から端まで、コンテンツが表示された状態で文字が打てる。 この「視界の広さ」は衝撃的です。ライブ配信を見ながらコメントを打つ時も、映像が隠れることはありません。クリエイターやビジネスマンにとって、この表示領域の拡大は生産性に直結します。
| ショートカットキーでiPhoneをPCのように操る

image Helen Tech
Clicksの変態的(褒め言葉)なこだわりは、iOSのショートカット機能にフル対応している点にあります。
MacやiPadのように、「CMD + Space」を押せばSpotlight検索が起動。「Space」キーでWebページをスクロール。「CMD + H」でホーム画面に戻る。 画面に触れることなく、キーボードショートカットだけでiPhoneをサクサク操作できるのです。
夜間の使用も考慮し、バックライトも搭載。 暗いバーや寝室でも、キーが美しく光り、確実なタイピングをサポートします。ここまで作り込まれていると、もはや「iPhoneの周辺機器」というより、「iPhoneを別の何かに進化させるスーツ」と言えるでしょう。
| 長くなっても構わない、入力ジャンキーへ

image note
このプロダクトは、万人向けではありません。装着するとiPhoneがリモコンのように長くなり、ポケットへの収まりが悪くなるからです。 しかし、以下のような人には、そのデメリットを補って余りある価値があります。
- かつてBlackBerryを愛用しており、物理キーの亡霊に取り憑かれている人
- 移動中に長文メールや原稿を書くことが多いビジネスマン・ライター
- 画面を広く使ってSNS投稿やライブ配信を行いたいクリエイター
- 「変な形のスマホ」を持っているだけでテンションが上がるガジェット好き
価格は約2万円〜(モデル・為替による)。 カラーは鮮やかな「バンブルビー(黄色)」やシックな「ロンドン・スカイ(グレー)」など。 この長いiPhoneを街中で取り出せば、注目されることは間違いありません。
| まとめ:これは時代に逆行する進化だ

image Mashdigi
Clicksは、効率化を求めて物理ボタンを排除してきたスマホの歴史に対する、痛快なカウンターカルチャーです。
ガラスを撫でるだけの毎日に、確かな手応えを。 カチカチという音と共に文字を刻む快感は、デジタル一辺倒な私たちの脳に、心地よい刺激を与えてくれます。
さあ、iPhoneを長くして、タイピングの喜びを再び噛み締めましょう。



