執筆: Jin Fujisaki / 公開: 2026-02-23
日常的に使うシャープペンシルには、胸ポケットやノートに挟むための「クリップ」が付いているのが当たり前だと思っていませんか? しかし、ペンを回転させながら書く時、そのクリップが手に当たって煩わしいと感じた経験は誰にでもあるはずです。 東京発のステーショナリーブランド・LACONIC(ラコニック)が開発した「Solid Write(ソリッドライト)」は、そんな常識を覆し、ペンクリップを根元から完全に排除しました。
この「引き算のデザイン」は、単に見た目をミニマルにするためだけではありません。 手に当たる異物感をなくすことで、純粋に「書くこと」だけに没入できる環境を作り出しています。 さらに、クリップがないことで「ペンを机の上にそっと置く」という意識が自然と働き、使う人の所作(マナー)まで美しくしてしまう。2025年度グッドデザイン賞、そして2026年の文房具屋さん大賞を総なめにしたのも納得の、哲学的なプロダクトです。
| 転がりを防ぐ「六角リング」と、吸い付くラバー塗装

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クリップがないと、机の上で転がって落ちてしまうのではないか? その弱点を見事に解決し、同時にデザインの強烈なアクセントへと昇華させているのが、軸の上部に配置された金属製の「六角リング」です。 丸い軸に対して、このエッジの効いた六角形のパーツがストッパーの役割を果たし、傾斜のあるデスクでもピタッと止まります。
ボディ全体には、しっとりとしたマットな質感の「ラバー塗装」が施されています。 金属軸特有の冷たさや滑りやすさがなく、指先に吸い付くような快適なホールド感を実現。 無骨な製図用シャーペンと、高級筆記具のエレガンスを融合させたような、落ち着いた佇まいが魅力です。
| 絶妙な「23g」。確かな手応え(Solid)を生む低重心
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名前の由来である「Solid(確かな手応え)」は、その計算し尽くされた重量バランスに現れています。 本体重量は約23g。一般的なプラスチック製のシャーペン(約10g)の倍以上の重さがありますが、重心がペン先側に寄っている「低重心設計」のため、持った時に重さを不快に感じることはありません。
むしろ、この適度な自重がペン先を紙に押し付ける力をサポートしてくれるため、筆圧をかけなくても滑るようにスラスラと文字を書き進めることができます。 ノック感も「カチッ」と浅めで上品。コツコツとした硬めの書き味は、アイデア出しから手帳への細かい書き込みまで、あらゆる思考のスピードに完璧に追従してくれます。
| 一生モノにふさわしい「専用の牛革ペンシース」
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クリップがないこの美しいペンを、どうやって持ち歩くか。 LACONICはその答えとして、専用の「1本差し用 牛革製ペンシース」とのセット(税込6,930円)を用意しました。 ペン単体(税込3,960円)でも十分に所有欲を満たしてくれますが、このシースに収めることで、まるで高級な万年筆や葉巻を持ち歩くような「大人の嗜好品」としての格が一段と上がります。
バッグのポケットやペンケースの中に無造作に放り込むのではなく、上質な革のケースから静かにソリッドライトを取り出す。 その一連の動作すらも、仕事に向かう前の「スイッチ」を入れる大切な儀式となるはずです。
| まとめ:約4000円で買う、書くことへの「没入感」

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デジタル化が進み、キーボードやスマホで文字を打つことが圧倒的に増えた現代。 だからこそ、「手で書く」というアナログな時間は、脳を刺激し、思考を整理するための贅沢な体験へと価値を変えつつあります。
LACONIC ソリッドライトは、ただ文字を記すための道具ではありません。 約4,000円という価格はシャーペンとしては高額ですが、ノイズを削ぎ落とし、純粋な「書く喜び」を取り戻してくれるツールと考えれば、決して高い投資ではないでしょう。 あなたのデスクに、この美しい「引き算の極致」を迎え入れてみませんか?



