執筆: Jin Fujisaki / 公開: 2026-01-29
美しいコードレスランプは世の中にたくさんあります。 しかし、その多くには致命的な弱点があります。内蔵リチウムイオンバッテリーの寿命です。 数年使ってバッテリーがヘタれば、美しい本体ごと廃棄するしかない。それは本当にサステナブルと言えるのでしょうか?
「TABLE LAMP ICHI(テーブルランプ イチ)」は、その問いに対する、大阪の町工場からの回答です。 電源は、世界中どこでも手に入る単3乾電池。 素材は、堅牢な鉄(Iron)。 これは使い捨ての家電ではありません。親から子へ受け継げる「道具」としての照明です。
- | 巨大な「スイッチ」そのもの
- | なぜ、この形なのか
- | 「1時間」というタイマーの意味
- | フライパン屋の「鉄」
- | 食事が3割増しで美味しくなる
- | どんな人に向いているか
- | まとめ|「イチ」から始める
- | 関連情報
| 巨大な「スイッチ」そのもの
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ICHIの外観は、キノコのような、あるいは道路標識のような極めてシンプルなシルエットです。 驚くべきは、スイッチが見当たらないこと。
実は、傘(シェード)全体がスイッチになっています。 360度、どこからでも傘のフチを「カチッ」と押し込むだけ。 暗闇で小さなボタンを探るストレスはゼロ。 「本体そのものを押し込む」という物理的なフィードバックは、スマホのタッチパネルにはない快感があります。
| なぜ、この形なのか
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この形状には、TENTらしい論理的な設計(エンジニアリング)が詰まっています。
- 分解(Disassembly)機構: トップ、支柱、ベースの3パーツに分解できます。なんと厚さ20mmまでフラットになるため、バックパックの隙間に入れて旅先へ持ち運べます。
- 重心の最適化: 重たい電池(単3×4本)を細い支柱の中に直列に装填。これにより低重心化を実現し、見た目以上にどっしりと安定します。
- 放熱と遮光: 鉄製の傘は、LEDの熱を逃がすと同時に、上への光を完全にカット。必要な「手元」だけを照らすことに特化しています。
| 「1時間」というタイマーの意味
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ICHIには、ユニークな機能が搭載されています。 最後に操作してから1時間後に、フワッと自動消灯するのです。
これは消し忘れ防止機能であると同時に、私たちの生活にリズムを作るメトロノームでもあります。 「この灯りが消えるまでは読書しよう」 「消えたら仕事の休憩をとろう」 光が時間を教えてくれる。砂時計のようなアナログな体験が、デジタル疲れした脳を癒やしてくれます。
| フライパン屋の「鉄」
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製造を手掛けるのは、大阪・八尾市の藤田金属。 そう、あの「フライパンジュウ」を作った工場です。
ICHIの表面には、フライパン製造で培われた**粉体塗装(パウダーコーティング)**が施されています。 ザラッとしたマットな質感は、指紋がつかず、傷にも強い。 プラスチックの照明とは決定的に違う「金属の塊」としての重み(約600g)が、所有欲を満たしてくれます。
| 食事が3割増しで美味しくなる

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スペック上の話だけではありません。 ICHIに搭載されたLEDは、演色性CRI 95というプロ仕様の高演色タイプ。 太陽光に近いこの光は、料理の赤みやツヤを鮮やかに再現します。
ダイニングテーブルの真ん中にICHIを置く。 周囲の照明を少し落とす。 それだけで、いつもの食卓が高級レストランの「個室」のような空間に変わります。 キャンドルのように揺らがない、確かで力強い光。それが乾電池で動いているなんて、誰も信じないでしょう。
| どんな人に向いているか

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このプロダクトは、以下のような「移動する生活」を送る人に最適です。
- 家内ノマドワーカー: ダイニング、寝室、ベランダと、気分に合わせて作業場所を変えたい人。
- ミニマリスト: 巨大なフロアライトを置きたくない、引越しが多い人。
- 防災意識が高い人: 普段はインテリアとして使い、停電時には頼れるランタンとして使いたい人(乾電池式は災害時に最強です)。
| まとめ|「イチ」から始める
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いかがだったでしょうか?
TABLE LAMP ICHIは、照明を「固定された設備」から「持ち運べる道具」へと解放しました。
鉄の重み、スイッチのクリック感、分解する楽しさ。 これらを体験した後では、もう華奢なプラスチックのランプには戻れないかもしれません。


